並行世界はもう飽きた!
クロスオーバーを放棄するな!
こういう声をよく聞きます。
しかし、並行世界は本当にクロスオーバーを放棄しているのでしょうか?
今回は、並行世界を使ったからクロスオーバーが希薄になるわけではないという話をしたいと思います。
否定派のイメージする並行世界
並行世界否定派のイメージするスパロボって下記のような感じだと思います。
ポイント
・キャラだけ転移してきた
・設定レベルでのクロスオーバーがない
・世界観の繋がりがない
確かに、これだと微妙だなって思います。
ただ、スパロボの並行世界ってすべてが上記みたいな感じではないです。
スパロボVの事例
例えば、スパロボVのクロスオーバーとかすごかったですよね。
並行世界が3つ出てきて、それぞれが密接に関係しあっている設定が凄く面白かったです。
ヤマトが出てくる新西暦世界は、1年戦争を経てクロスボーンガンダムへと続いている世界で、当然ZZガンダムなどは過去の機体です。
一方、宇宙世紀世界に登場するZZガンダムは新西暦世界のクロスボーンガンダムにも匹敵するスペックを誇っています。
一見すると新西暦世界の100年前に見える宇宙世紀世界のガンダムが、なぜ100年後の機体であるクロスボーンガンダムと同等スペックなのか?
それをウィスパードが存在することにより技術レベルが底上げされているというクロスオーバーを見せてきたのは斬新でした。
しかも、そのウィスパードというのは100年前の新西暦世界に存在したサガラカナメという人物ですよ。
そう、宗介と結婚した千鳥です。
戦争で宗介を亡くした千鳥が「せめて並行世界の自分には幸せになってほしい」と願って技術貸与をしていたわけです。
原作にはサガラカナメなんていませんから、これはびっくりしました。
このように、並行世界ではありつつも、それを最大限に活かしたシナリオ作りがされているのが面白いですよね。
スパロボXの事例
スパロボXも3つの並行世界が中心になってますけど、こちらもすごかったですね。
それぞれ平和の世界、革命の世界、戦争の世界という名前が付いていますが、どこかで聞き覚えがありますよね?
そう、ガンダムEWです。
「戦争、平和、革命という3拍子がいつまでも続く」
という名言がありますが、これを並行世界レベルでやってのけたのがスパロボXなんです。
戦争の世界が平和の世界になる時、平和の世界が革命の世界になる時、革命の世界が戦争の世界になる時。
各世界が転換期を迎える際に膨大なエネルギーが生じ、そのエネルギーが異世界アルワースを成り立たせているという設定が面白いですよね。
そして、その真理を理解している者としてマリーメイアが超重要人物になっていたのは意外性があって面白かったです。
「マリーメイアにそんな焦点の当て方するの⁉」
と、当時はモニターにかじりつきましたよ。
あと、バディコンの世界がループするようになってるのはエンブリヲが介入したからってクロスオーバーも良かったですよね。
これは並行世界だからこそできるクロスオーバーですし、エンブリヲに世界を弄ばれた青葉たちがエンブリヲ撃破の突破口を開くという展開に活きていました。
このように、並行世界だからといってクロスオーバーが希薄になるわけではありません。
むしろ、全ての作品を一つの世界に収めた場合にはできない、規模の大きい大胆なクロスオーバーを描くこともできるのです。
なので、並行世界を毛嫌いしている人には、是非スパロボVとスパロボXをプレイしてほしいです。
その上でやっぱり合わないというなら、それは好みの問題ですからね。
そういう人はスパロボTをやりましょう!
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