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「呪い」と向き合い、魔女は何を「選択」するのか…機動戦士ガンダム 水星の魔女プロローグ感想

水星は重力が小さいから大気を長いこと留めておくのが難しいんだけど、俺の水星の魔女に対する興味関心も時間と共にどこかへ消えてしまっていた。

 

だけど「プロローグ面白い!作画すごい!重い!」みたいな評判がネットを通して俺の耳にも入ってきた。

 

そう、1973年に打ち上げられたNASA のマリナー10号が水星の地形を知らしめたように…

 

ということでプロローグを見たからその感想を書いていく。

まず一番に触れておきたいのはガンダムという存在の扱われ方ですね。

 

この世界でのガンダムというのはただの兵器ではなくて「人類が宇宙に適応するための衣服」という側面もあるのが面白いです。

 

元々は医療技術であるガンドフォーマット…要はサイボーグ技術ですが、それをモビルスーツの操縦系統に転用したのがガンドアーム(GUND-ARM)…縮めてガンダムというわけです。

 

この設定がグッときましたね。

 

なんか現実世界でも起こり得そうな感じじゃないですか?

ガンダムという言葉に意味を持たせているのもすごく好きですね。

 

ただ、このガンドフォーマットのモビルスーツへの転用というのが人体と機械をリンクさせるというもので、パイロットにめちゃくちゃダメージがあったわけですね。

これが倫理的にどうなの?ってなってガンダムは「呪い」とまで言われちゃってるんですよね。

 

「ガンダムで宇宙適応!人類の未来!」って主張する側と「ガンダムは兵器を逸脱してる!乗ってる人間まで殺すなんて倫理的に許されない!」という2つの主張がぶつかっていて、ここが大きなテーマになりそうな予感です。

 

主人公であるたぬきエリーはガンダムに未来を託してる側の人間が両親なんですが、ガンダム開発者でもある父親は妻とエリーを守るために戦死しちゃうんですよね…

 

しかも、よりにもよってエリーの誕生日に。

 

最後の通信、重すぎない?

「はっぴばーすでい…とぅーゆー…」って…

何も知らないエリーは無邪気にはしゃぐわけですよ。

「パパだー!」ってね…

 

そんな無邪気なエリー、ヤバいのはここからなんですよね。

なんと優秀なテストパイロットである母が動かせなかったガンダムルブリスを動かせちゃったんですよ。

そしてガンビットで敵を殲滅。

4歳にして無自覚に人を殺してしまったエリーから出た言葉が「ロウソクみたいできれーい!」ですよ。

 

そう、何も知らないたった4歳の子供でも適応さえしてしまえば圧倒的な力で戦争できてしまう…それがガンダムという存在なんですよ。

 

これは果たして本当に人類にとって未来を創る存在なのか?そうした疑念を見る側に与えるとともに、血塗られた誕生日を迎えてしまったエリーが成長してどんな選択をしてどのような活躍をするのか?というところにも期待が高まります。

 

このガンダムという「呪い」に対してどのような「選択」をするのかが一つのテーマになっていると思っていて、それは主題歌である「祝福」にも表れているんですよね。

 

誰かが描いたイメージじゃなくて

誰かが選んだステージじゃなくて

僕たちが作っていくストーリー

決して一人にはさせないから

 

これは勝手な予想ですが、自分の旦那を殺されたエリーの母はエリーに復讐を期待してるんじゃないかって思っています。

でもそれはあくまでも母の思い描いているものであって、エリーは自分と、そして「呪い」であるガンダムと共に自分なりの選択をする。

 

そんな物語になっていくのかなとワクワクしています。

 

戦闘シーンもめちゃくちゃよかったですよね。

ちょっとマニアックかもしれませんが、特に気に入ったのがルブリスのシールドの効果音。

あの独特の効果音はクセになりますねぇ。

あとビーム兵器のエフェクトがめちゃくちゃ綺麗で見惚れちゃいます。

特にガンビットの赤いエフェクトはヴァルヴレイヴの硬質残光みたいでめちゃくちゃ好みです。

 

ベギルベウとのつばぜり合いも最高にカッコよくて、もうこれでテンション上がらない男の子いないでしょって感じでした。

今から10月の放送が楽しみで仕方なくなってしまった水星の魔女。

物語の背景を知るためにも絶対にプロローグから見たほうがいいと思うので、まだ見てない方は是非チェックしてみてください。

 

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